実力主義の幻想

2011.12.16

長期的な関係において求められる人間的な信頼関係というのは、仕事の実力と、どのように関係しているのだろうか。日本の会社は、これまで、採用の段階では、社員がすぐに実力を発揮することは期待していなかった。そのときの実力だけをみて採否の決定をしているわけではなかったのである。会社は、長期的に、その社員がどのくらい会社に貢献できるかを見ようとしてきた。特に、採用後の勤務経験を通して、その社員がどこまで実力を伸ばすことができるのか、というところを見ているのである。

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会社が重視する実力とは、じつは、その労働者のもつ潜在的な実力なのであり、そういう潜在的な実力をもつ人を選別するというのが、会社の論理だ。社員との間で信頼関係をもてるか、というような人間的な要素は、おそらく採用の際の最低限の前提条件にすぎない。それに加えて、会社は、いろいろな方法で、本人の潜在的な実力を測ろうとするのであろう。知力、体力、忍耐力など、会社によって、注目するところは違うかもしれない。体力や忍耐力となると、運動部で鍛えられた人は高く評価されるかもしれない。あるいは、厳しい受験戦争を勝ち抜いた人は、それだけで知力、体力、忍耐力があるということを証明しているともいえよう。




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