残念なのは、終身雇用が幻となった今日でさえ、個が自立して、自己責任を原則として生きるための新たな教育が一向になされていないということである。さらに困ったことに、日本では一流企業のトップや役員ですら責任の取り方をまるで知らない。不祥事を起こしても、マスコミに追及されるまでは自分の責任だと気付かない、呆れたトップがいる。一方、自分の知らぬ間に会社が整理されることになり、「社員に申し訳ない」と泣き出した浪花節トップもいる。
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他にも、役員一同が土下座して、それで自分たちのミスを許してもらえると勘違いしているトップもいた。いずれも経営陣として、「経営責任という言葉の意味を知っているのか?」と疑いたくなるものばかりである。グローバルスタンダードとは程遠い姿である。そういう無責任な役員たちに経営不振を理由にリストラされてしまうのだから、クビを切られるほうの社員はあまりにも哀しい。経営不振を招いた張本人たちがまず追われるべきであろう。もっともその動きも全然ないわけではなく、すでに「社内取締役の削減」、そして「社外取締役の登用」という形で、日本企業の役員の身にも新たな変化が起こりつつある。その意味では、グローバルスタンダードに翻弄されているのはサラリーマンだけでなく、経営能力のない無責任な役員たちも同じだ。実力が伴わなければ、いずれビジネスの世界からは消えゆく運命なのである。