たとえばパートタイマーという流動型の雇用が女性の職業に集中することは各国とも共通のパターンであるが、しかし、男性パートタイマーの利用において、日本はこれまでにおいてもアメリカと並んで顕著に高い比率を示すのである。あるいは長引く不況と企業業績の低迷を反映して、雇用調整そのものはこれまでにない規模であるが、しかし企業行動として見る限り、雇用保障の観念自体が否定されているわけではない。むしろその観念の強
個人の創意や意欲を活性化させ、パフォーマンスの向上... の続きを読む
残念なのは、終身雇用が幻となった今日でさえ、個が自立して、自己責任を原則として生きるための新たな教育が一向になされていないということである。さらに困ったことに、日本では一流企業のトップや役員ですら責任の取り方をまるで知らない。不祥事を起こしても、マスコミに追及されるまでは自分の責任だと気付かない、呆れたトップがいる。一方、自分の知らぬ間に会社が整理されることになり、「社員に申し訳ない」と泣き出した
経営能力のないトップ、無責任な役員たちは消えていく... の続きを読む
年功賃金の背後にこうした暗黙の契約の論理が作用しているとすれば、ここでもうひとつの面白い解釈をつけ加えることもできる。それは目本の企業は戦後の急速な経済成長の過程で労働者から資金の提供を受けていたという事である。なぜなら労働者が若く働き盛りの間、長期にわたって労働者の限界生産力よりも低い賃金を支払いつづけていたとすれば、それは金融機関だけでなく労働者からも資金供給を受けていたのと同じ事になるからで
労働者から資金の提供を受けていた... の続きを読む
女性の活躍は、どちらかというと、外資系の会社で目につくような印象があるが、外資系の会社が、優秀な女性を採用しやすい条件を備えていることの効果が大きいのだろう。ただし、外資系の会社の日本法人ないしは支社は、会社によって本当に大きな差がある。商品や社名は世界的なブランド企業であっても、日本法人の運営は、ワンマン社長の中小企業以下という場合かある。私が聞いたことがある例でも、女性社員が、総務部長のセクシ
女性の活躍は外資の会社?... の続きを読む
自分の側の立場が強い場合は、現在もらっている年収が、ある程度、自分の「持ち点」になる。つまり、人材価値を経済的に実現するうえでは、現在の年収は、何らかの有効性を持っているということだ。ただし、たとえば、高い持ち点があって、相対的に高額で雇われても、一、二年働いてみて(与えてくれる時間は会社によって異なる。外資系ではもっと短いことが多い)仕事の成果と能力がともに不十分だと判断されれば、クビになること
年収=自分の「持ち点」... の続きを読む
まず雇主について見れば、就職協定があれば採用活動の期間を、それが存在しない場合にくらべて短くすることができる。その結果、それだけ採用コストを節約できるというメリットがある。さらに言えば、短い期間に多くの企業と学生が互いに相手を選択しようとするが、期間が短いだけに情報が限られてしまうので、個別の詳しい情報よりも表面的な平均的な情報で相手を判断せざるを得ない。したがって、いわゆる銘柄による大雑把な選択
「金太郎飴」型人材選抜の弊害... の続きを読む
自分は、「顧客」も、売り物になるような「スキル」や「能力」も持っていないと、がっかりされた、読者がいるのではないだろうか。私のお勧めとしては、「顧客」なり「スキル・能力」なりは、個人として育てることができるし、持ち運ぶこともできるから、こうした人材価値を持つように、キャリアープランを考えよう、ということになるのだが、「ポリティックスや人間関係で生きていく」という生き方の価値も軽視はできない。かなり
日系の企業に転職してみる... の続きを読む
日本の育児・介護休業法では、一歳未満の子がいる親は育児休暇を取得でき、有期契約労働者についても二〇〇五年度から、以下の条件を満たしている場合には、取得が認められるようになった。すなわち、(1)一年以上の勤務実績がある、(2)育児休業終丁後も就業が見込まれる、(3)育児休業終了後一年間に契約が切れることが明確でない、という三条件である(休業中は賃金の四〇%が雇用保険から支給される)。そして、二〇〇六
日本の育児・介護休業法... の続きを読む
長期的な関係において求められる人間的な信頼関係というのは、仕事の実力と、どのように関係しているのだろうか。日本の会社は、これまで、採用の段階では、社員がすぐに実力を発揮することは期待していなかった。そのときの実力だけをみて採否の決定をしているわけではなかったのである。会社は、長期的に、その社員がどのくらい会社に貢献できるかを見ようとしてきた。特に、採用後の勤務経験を通して、その社員がどこまで実力を
実力主義の幻想... の続きを読む
学生の中には、就職活動にぶち当たって戸惑うところまでは同じでも、ちょっと磨けば準備完了となる人と、抜本的な対策が必要な人がいる。それまでの二十数年間の人生をどのように歩んできたかによって、この差は非常に大きなものになっている。その差には、大学の偏差値とか、学校の成績とかいった基準はあまり関係がない。その差とは、「コミュニケーション能力」「ものごとに対する主体性(自分の頭で考えられるか)」「これが自
二十数年間の人生をどのように歩んできたか... の続きを読む
正規雇用者(いわゆる正社員)数の比率が男女ともに低下を続けるなかで、パートタイム労働者の比率は上昇を続けています。現状では、働く男女の5人に1人以上、女性だけで見れば3人に1人以上が、パートタイム労働者として働いています。男女の役割分担意識が強い日本社会では、結婚した女性が働き続けるには多大なエネルギーが必要です。このため、女性労働者の二極化か進んでいます。育児・介護休業の制度などの法的整備を背景
女性活用にはライフサイクルに着目する... の続きを読む
金融危機で最も影響を受けるのは誰か?それは言うまでもなく非正社員である。金融危機の行方によっては正社員もリストラの対象となるだろうが、企業は非正社員を大量に雇用する一方で、正社員を絞り込んできたこともある。その意味では、正社員は希少資源となっているため、当面はリストラ対象となるのは非正社員となる。他方で、今や非正社員数は全労働者の34%を占めるようになっており、多数派を占める勢いさえ見せている。そ
非正社員の行方を占う二つのシナリオ... の続きを読む
実際に「エンジニアリングスペシャリスト制度」の適用を受けて入社した人にも声を間いてみた。Iさん(一九七二年生まれ)は高校を出て従業員六〇人程度の機械メーカーに入社。六年間、測定器などの電気回路設計にあたった後、九八年春「エンジニアリングスペシャリスト制度」に応募。現在はホームネットワークカンパニー内のパーソナルAVカンパニーに籍を置き、AV機器の設計業務にあたっている。やはり正社員でなければという
体験談・目標を立てて仕事に向かう... の続きを読む